
著者:荒川修作、小林康夫
発売年:2015年3月
サイズ:四六判、304ページ
出版社:水声社
✩こちらの商品のみご注文の方は、下記ホームページより送料無料でご購入いただくことも可能です✩
http://www.architectural-body.com/?p=2983
★10年の時を経て今蘇る荒川修作と小林康夫の対話集!
この本に収められた対談の初回は1992年、ちょうど東京国立近代美術館での壮大なスケールの個展が巡回中の時期であり、最後の対談は2005年、三鷹天命反転住宅が完成する直前に行われました。
荒川修作にとって、激動の時代ともいえる20余年の間、何に向かいどのような思考の変貌を遂げてきたのか、小林康夫氏でなければその「声」をここまで明らかにすることは不可能でした。
「絶対自由に向かうために」-今を生きる、地球上のすべてのひとびとへのメッセージです。
“一束のゲラが封印されたまま、十年以上の時間が経過した。そして、その間に、対談の相手であった荒川修作さんは、-もちろん死んでなどいないのだが- この地上というサイトから少し存在をひきこもらせてしまった。もう対談という向かい合いは難しい。だが、地上にランディングした彼のプレザンス(現存)がかき消えてしまったからといって、その声が消えるわけではない。いや、かえって、声ーまぎれもなく、荒川さんの声ーが降りてくるのか、立ち昇るのか、遍在の場に響き渡る。その声を、わたし以外のほかの人々にも届けたい、いや、届けなければならないー” (「あとがき」より)
目次
・月には春があるかねえ(1992年春)
・共同の場があれば出発は可能だ(1993年秋)
・場それ自身が行為であり出来事なんだ(1994年秋)
・物語のない世界にいかなくちゃいけない(1995年3月27日)
・身体の幽霊化、イメージとしての身体(1998年春)
・人間の歴史は間違いのカタログだ(1998年7月13日)
・一日も早く自由の自由に向かうために(2005年5月31日)
著者略歴
荒川修作
1936年、名古屋市生まれ、2010年、ニューヨークに没した。美術家/建築家。1961年に渡米、以降ニューヨークを拠点に、夫人で詩人のマドリン・ギンズとともに活動。主な建築作品に「養老天命反転地」(岐阜県、1995年)、「三鷹天命反転住宅」(東京都、2005年)など、主な著作に『建築ー宿命反転の場』(1999年)、『三鷹天命反転住宅ーヘレン・ケラーのために』(2008年、ともに水声社)などがある。
小林康夫
1950年、東京都に生まれる。東京大学大学院博士課程、パリ第十大学(ナンテール)大学院博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。専攻、フランス文学、哲学。主な著作には『無の透視法』『不可能なものへの権利』(ともに書肆風の薔薇/水声社、1988年)、『思考の天球』(水声社、1998年)、『こころのアポリア』(羽島書店、2013年)などがある。